資産運用

海外赴任で年金とiDeCoはどうなる?|会社がやることと、自分でやること

海外赴任で年金とiDeCoはどうなる?|会社がやることと、自分でやること

海外赴任が決まったとき、NISAのことは自分で調べました。

海外赴任でNISAはどうなる?「解約するしかない」はもう古い情報です

でも、年金とiDeCoはどうなるのか

先に結論を書きます。

  • 厚生年金は続きます(夫)
  • わたしは第3号被保険者のままでした
  • 企業型DCも続いています
  • 止まったのは、iDeCoだけです

ひとつずつ書きます。制度の中身そのものは、前に書いた記事にまとめてあります。

【投資初心者の方必見!】iDeCo・企業型DCのメリット・デメリット及び始め方をご紹介します!!

※本記事は2026年9月時点の情報です。

厚生年金は、海外に住んでも続きます

まず、夫のほうです。

日本の会社に在籍したまま海外に赴任する場合、厚生年金はそのまま続きます。 日本年金機構には、こう書かれています。

適用事業所に勤務する限り、国内における住所の有無を問わず加入します

出典:日本年金機構「海外へ転勤または転職するときの手続き」

住所が日本になくても、会社に勤めている限り加入者ということです。ここは、悩む必要がありませんでした。

わたしは、第3号被保険者のままです

問題は、わたしのほうでした。

公務員を辞めたあと、夫の扶養に入って第3号被保険者になりました。では、海外に引っ越したらどうなるのか。

調べてみると、こういう改正がありました。

改正法の施行日(令和2年4月1日)以降の被扶養者の認定にあたっては、これまでの生計維持の要件に加え日本国内に住所を有する(住民票がある)ことが要件として追加されました。

2020年4月から、扶養の認定に「日本国内に住所があること」が要るようになったのです。海外に出たら外れてしまうように読めます。

でも、例外がありました

続きに、こう書かれていました。海外特例要件といいます。

該当するケース
1 外国において留学をする学生
2 外国に赴任する被保険者に同行する者
3 観光、保養またはボランティア活動その他就労以外の目的で一時的に海外に渡航する者
4 被保険者が外国に赴任している間に当該被保険者との身分関係が生じた者
5 渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められる者

出典:日本年金機構「従業員の家族が海外居住の場合の手続き」

わが家は、2番です。 「外国に赴任する被保険者に同行する者」。だから、海外に住んでいても第3号被保険者のままでいられます。

手続きは、会社を経由します

添付書類として挙がっているのが、これです。

  • 査証
  • 海外赴任辞令
  • 海外の公的機関が発行する居住証明書の写し

赴任辞令が書類になるのが、駐在らしいところだと思いました。そして、手続きは夫の勤務先を経由して行います。自分で年金事務所に行くのではありません。

そして、帰国のときにも届出が要ります。 海外特例要件から外れるからです。帰るときに、また手続きが必要になります。

iDeCoは、積立を止めました

ここが、いちばん分かりにくいところでした。

iDeCoの公式サイトには、加入者資格を失う場合として、こう書かれています。

加入者の方が次のいずれかに該当したとき(中略)
1) 日本国内の住所を有しなくなったとき

出典:iDeCo公式「iDeCo加入者・運用指図者の方へ」

海外に転出すれば、日本の住所はなくなります。読んだとき、これは無理かと思いました。

2022年に、道ができていました

ところが、別のページにこうありました。

2022年5月1日から「国民年金に任意加入している60歳以上65歳未満の方」および「国民年金に任意加入している海外居住の方」が新たにiDeCoに加入可能になりました

出典:iDeCo公式「制度改正について」

海外に住んでいても、国民年金に任意加入していれば加入できるようになっていたのです。

でも、わが家には当てはまりませんでした

ここで引っかかりました。

わたしは任意加入ではありません。第3号被保険者です。

もう一度、加入資格のページを見てみます。第3号加入者の条件は「国民年金の第2号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者」。居住要件は書かれていません。

出典:iDeCo公式「iDeCoの加入資格・掛金・受取方法等」

つまり、こうなります。

  • 加入資格のページには、第3号に居住の条件が書かれていない
  • 資格喪失のページには、日本国内の住所がなくなったら喪失、と書かれている

読んでも、かみ合いませんでした。

わたしは、自分の判断で積立を止めました。 運用そのものは続いています。

同じ立場の方は、ご自身の運営管理機関にご確認ください。 ここは、公式サイトを読むだけでは判断できないところでした。

企業型DCは、続いています

一方で、まったく心配しなくてよかったものがあります。夫の企業型DCです。

赴任前の説明会で、「そのまま継続できる」と聞いていました。 会社の制度なので、会社が説明してくれます。

掛金は、会社の制度では月27,500円が上限です。この金額は会社によって違います。

そして、記録関連運営管理機関のサイトで確認したら、ちゃんと積み立てられていました。

聞いていたとおりでした。でも、画面で見て、はじめて安心できました。 聞いた話と、自分の目で確かめるのとでは違います。

なお、毎月の金額も、何を買うかも、人によって違います。 会社は制度を用意してくれますが、中身を選ぶのは自分です。ここは、また別の機会に書きます。

介護保険は、外れます

もうひとつ、外れるものがありました。介護保険です。

国内に住所がなくなるため、介護保険適用除外届が必要になります。

これは、夫の会社が手続きしてくれました。 わが家は何もしていません。

会社がやってくれることと、自分でやること

ここまで書いて、はっきりしたことがあります。

誰がやったか
厚生年金の継続 会社
第3号の海外特例の届出 会社を経由
企業型DCの継続の説明 会社
介護保険の適用除外届 会社
NISA 自分で調べた
iDeCo 自分で判断した

赴任前には、オンラインで説明会がありました。

でも、扱う範囲は会社の制度までです。当然といえば当然でした。会社は、わたしが個人で持っている口座のことまでは教えてくれません。

自分の口座のことは、自分で確かめるしかない。 これが、赴任してみて分かったことでした。

赴任前に何を準備したかは、こちらに書いています。

海外赴任が決まったら家計はどう変わる?1年かけて準備して、それでも忘れた1つのこと

まとめ

海外赴任で年金とiDeCoがどうなるか、3つにまとめます。

  1. 会社の制度は、会社が説明してくれる。 厚生年金も、第3号の海外特例も、企業型DCも、介護保険も、会社が動いてくれました
  2. 自分の口座は、自分で確かめるしかない。 NISAは自分で調べました。iDeCoは、公式サイトを読んでもはっきりしませんでした
  3. 帰るときにも、手続きが要る。 海外特例要件から外れるので、また届出が必要になります

帰国後に何を見積もるかは、こちらにまとめました。

本帰国の家計、何から見積もる?手取りが「2段階」で下がる仕組みと項目リスト

同じように駐在の準備をされている方の、参考になればうれしいです。


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※本記事は2026年9月時点で公開されている情報と、わが家の経験にもとづいています。

年金や確定拠出年金の制度は改正されます。 また、会社の制度や加入状況によって扱いが変わります。実際の手続きは、勤務先、加入している運営管理機関、日本年金機構などでご確認ください。

※特定の金融商品をすすめるものではありません。運用の判断はご自身の責任でお願いいたします。

ABOUT ME
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かなママ
かなママです。夫と、中学生・小学生の子ども2人の4人家族。 夫の転勤で海外に帯同中です。本帰国の辞令が出て、いま「いつ帰るか」を家族で考えているところです。 大学の法学部在学中に行政書士試験に合格し、ロースクールを卒業。その後、約11年間公務員として働きましたが、体調を崩したことをきっかけに退職しました。海外にいながら日本の仕事をする働き方も、実際に試しています。 家計管理歴14年、資産運用歴7年。FP2級・簿記検定3級を取得しています。リベシティセミナーの講師実績もあります。 赴任前の準備、駐在中のNISAや年金、帰国後の家計の立て直し。自分が実際に迷ったことを、実体験と実額で書いています。家計のご相談も受けつけています。