前の記事で、車がなくても暮らせていますと書きました。
→ 海外駐在の食費、高いのは「輸入品」でした|日本のものはどこで買うのが安いか
理由は2つあります。交通費が驚くほど安いこと。 そして、そもそも車を持ちにくいことです。
この記事では、実際の料金と、車をめぐる仕組みを書きます。
※金額は2026年9月時点のものです。円は1元=22.87円(2026年9月10日時点)で計算しています。レートは日々動くので、目安としてご覧ください。
まず、料金です
わが家がよく使う交通手段の料金です。
| 料金 | 円の目安 | |
|---|---|---|
| バス | どこまで乗っても1回2元 | 約46円 |
| 地下鉄 | 4元から。距離によって1元ずつ上がる | 約91円から |
| シェア自転車 | 15分1.5元から。15分ごとに1元ずつ上がる | 約34円から |
| シェア自転車の月定額 | 1か月17.9元 | 約409円 |
| タクシー | 15分くらいで約16元 | 約366円 |
はじめて使ったとき、交通費の安さに驚きました。
バスは、どこまで乗っても2元です。距離で変わりません。地下鉄も、初乗り4元から距離に応じて1元ずつ上がるだけです。
そして、いちばん驚いたのがこれです。
タクシーに15分乗る料金(約16元)で、シェア自転車が1か月乗り放題(17.9元)になります。
ここでのタクシーは一番安い車体クラスの料金です。
いちばん使っているのは、自転車でした
わが家でいちばん出番が多いのは、シェア自転車です。
使い方は簡単でした。スキャンして解錠して、乗るだけです。そして、どこからでも乗れて、どこで降りても大丈夫です。返す場所を気にしなくていいのが、いちばん助かります。目的地の近くに地下鉄の駅やバス停がないときは自転車での移動が一番早い場合も多いです。
料金は15分1.5元からですが、わたしは月定額のプランを使っています。1か月17.9元、日本円で400円ほどです。これで乗り放題になります。
どんなときに乗るか
ちょっとした移動が中心です。
- 子どもの習いごと(サッカーの練習など)
- 病院
- 外食
- 友達の家に遊びに行くとき
子どもと一緒に自転車で移動することも、よくあります。
わたしの移動手段の割合
ざっくり、こんな割合です。
| 手段 | 割合 |
|---|---|
| 自転車 | 5割 |
| 地下鉄 | 2割 |
| タクシー | 2割 |
| バス | 1割 |
ただし、これはわたしの場合です。 「自転車には乗らない」という方もいます。住んでいる場所や、家族の年齢によって変わると思います。
タクシーは、言葉が話せなくても乗れました
タクシーはアプリで呼びます。
やることは、乗車地と降車地を選んで、車のグレードを選んでクリックするだけです。行き先を口で説明する必要がありません。
言葉が話せなくても乗れます。 乗車するときに、自分の携帯番号の下4桁を中国語で言えれば大丈夫でした。
もうひとつ、日本と違うところがあります。タクシー会社の車だけではありません。 個人が登録して、自分の車で走っていることが多いです。
同じタクシーでも、16元から500元まで
さきほどの16元は、いちばん安い車体を選んだ場合です。
グレードは自分で選べます。高級車や6人乗りを選べば、当然高くなります。 6人乗りだと運転手は正装で、飲料水のペットボトルが置いてあることもあります。
一時帰国で空港に行くときは、6人乗りを選びます。 荷物が多いからです。1時間ちょっと乗って、約500元。日本円で11,000円を超えます。
母子3人で帰るときの荷物については、こちらに書きました。
→ 一時帰国の準備は「予定を入れる」から始まります|年2回・駐在3年のやることリスト
同じ「タクシー」でも、用途で選び分けています。 近所の移動はいちばん安い車、空港は6人乗り。この幅の広さは、日本にはない感覚でした。
当たりはずれはあります
正直に書くと、当たりはずれはあります。 運転が荒いこともありますし、車内が気になることもあります。
対処はひとつだけ。アプリの評価を見てから選ぶようにしました。
雨の日は、早めに呼びます
タクシーは、ふだんはすぐつかまります。でも、つかまりにくいときがあります。
- 急に雨が降り出したとき
- 大雨のとき
- 春節(運転手も帰省する人が多い時期です)
そして困るのは、雨の日は自転車での移動も難しいこと。いつもの5割が、まるごと使えなくなります。
だから、雨の日は乗車地に向かう前に、早めに呼びます。 着いてから探すと、待つことになりました。
それでも、車を持っている駐在の人はほとんどいません
ここまで書いたとおり、交通費は安いです。でも、それだけが理由ではありません。
わたしのまわりで、車を持っている駐在の方はほとんどいません。
理由のひとつが、運転免許です。
中国は「道路交通に関するジュネーブ条約」に加盟していません。 そのため、日本で取った国外運転免許証(国際免許証)では、中国国内を運転できません。
ただし、道がないわけではありませんでした。
日本の運転免許を持っていれば、実技試験を免除して中国の運転免許証に切り替えられます。 学科試験は受けることになります。
必要な書類は、こういうものです。
- パスポート
- 90日以上有効な査証、または居留許可
- 住宿証明
- 日本の運転免許証の原本とコピー(中国語の翻訳文つき)
手続きは地域によって違うので、住んでいる地域の車両管理所で確認することになります。
そもそも、車を買う前に「ナンバー」が要ります
わたしは免許を切り替えていません。切り替えたとしても、もうひとつ壁があるからです。
調べてみて、はじめて仕組みが分かりました。中国では、ナンバープレートの交付を受けないと、車を買う資格が得られません。
そして、都市によってはナンバーの交付枚数に上限があります。 北京、天津、上海、杭州、広州、深センなどです。
上限のある都市では、ナンバーは抽選か競売で取ることになります。競売なら、高くなります。
電気自動車は、扱いが違います
ここに大きな差がありました。
新エネルギー車(電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池車)は、抽選も競売も要りません。 申請すれば交付されます。
ナンバーの色も違います。 新エネルギー車は緑、ガソリン車は青です。「色で分けられている」というのは、このことでした。
目的も、書かれていました
なぜこんな仕組みになっているのか。理由も公表されていました。
環境問題の改善と、渋滞の緩和です。
そのために、平日の通行制限を行っている都市もあります。ナンバーの数字によって、走れる日を分ける仕組みです。そして、電気自動車をその対象外にした例もありました。
出典:ジェトロ「変わりゆく中国の自動車産業政策」、「深セン市、乗用車のナンバープレート申請手続きの対象範囲を拡大」、「広州市、省エネ車のナンバープレート発給を抽選不要に」、「北京市、EVを車両ナンバー通行制限の対象外に」
「車は高いから持たない」ではありませんでした。 免許も、ナンバーも、走れる日も、日本とは仕組みが違います。持たないというより、持ちにくいのだと分かりました。
帰国したら、車が戻ってきます
ここまでは、駐在中の話です。
家計簿の費目を見ると、駐在で消えた費目に「車関係」があります。 ガソリン代も、駐車場代も、車検も、保険もかかっていません。
→ 家計簿の費目分けは、目的から決める|一度設定すれば、あとは自動で管理できます
でも、帰国すれば戻ってきます。
わが家は日本にいたころ、地方都市に住んでいて車が欠かせませんでした。帰れば、また必要になります。駐在で消えていた費目が、そのまま復活します。
帰国後の家計をどう見積もるかは、こちらに書きました。
→ 本帰国の家計、何から見積もる?手取りが「2段階」で下がる仕組みと項目リスト
いま車がないのは、節約できているからではありません。 環境が違うだけです。そう考えておかないと、帰国したときに家計が合わなくなると思っています。
まとめ
駐在の交通費について、3つにまとめます。
- 公共交通は驚くほど安い。 バスは2元、地下鉄は4元から。シェア自転車は1か月17.9元で乗り放題です
- 車は「高いから持たない」のではなく、持ちにくい。 日本の免許では運転できず、ナンバーにも上限があります
- 帰国すれば、車の費用は戻ってくる。 いま消えているだけだと考えておきます
移動が安いことは、暮らしやすさに直結していました。重い荷物を運ばなくていい買い方と合わせて、車がなくても困らない毎日になっています。
駐在中のお金のこと、一緒に整理しませんか
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※本記事は2026年9月時点の、中国での経験にもとづいています。円換算は1元=22.87円(2026年9月10日時点)で計算しました。
※料金も制度も変わります。 また、都市によって大きく違います。運転免許やナンバーの手続きは、住んでいる地域の公的機関でご確認ください。
※移動手段の割合は、わが家の場合です。住む場所や家族の状況によって変わります。
交通費は安いのですが、逆にはっきり高いものもありました。
→ 駐在で予想外に高かったのは、習いごとでした|塾は料金すら分かりません
