【2026年9月 追記】あれから3年、14年目になりました
この記事を書いたのは、家計簿歴11年目のときでした。いまは14年目です。
基礎生活費とゆとり費に分けるやり方は、この3年も変えていません。ここは、そのまま残しています。
今回、予算の立て方を書き足しました。前の記事では分け方までで終わっていて、そこから予算をどう決めるかを書いていなかったからです。
ただ、この3年で家族は海外に住むことになりました。そして、この費目分けが使えない口座ができました。記事の後半に、そのことを書き足しています。
家計簿の費目分け、迷いませんか。
わたしも家計簿をつけ始めたころは、市販の家計簿を買って、そこに書かれている費目をそのまま使っていました。
でも、費目が多いと手が止まります。「これは日用品? それとも医療費?」と考えているうちに、家計簿をつけるのが面倒になってしまいました。
家計簿は14年つけていますが、最初からこの形だったわけではありません。しばらくは試行錯誤でした。
勉強していくうちに、線を2本引くだけでいいとわかりました。いまは、その形に落ち着いています。
この記事では、その2本の線と、そこから予算を出す計算式を公開します。そして、海外に来てこの分け方が通じなくなったとき、どうしたかも書きます。
費目より先に、家計簿の目的を決める
いきなり費目から決めると、うまくいきません。先に決めるのは「何のためにつけるのか」です。
市販の家計簿だと、費目はだいたいこう並んでいます。
固定費
- 住居費
- 保険料
- 通信費
- 自動車費
- 水道光熱費
- 教育費
変動費
- 食費
- 日用品費
- 交際費
- 交通費
- 医療費
- 美容費
- 娯楽費
- イベント費
目的が「毎月の支出を把握すること」なら、この分け方で何の問題もありません。
ただ、目的が違えば、必要な費目も変わります。
| 家計簿の目的 | 必要な費目分け |
|---|---|
| 1円でも多く貯金したい | 一般的な費目分けでOK |
| 固定費を減らしたい | 固定費さえ管理できればOK |
| 無駄づかいをなくしたい | 無駄かどうか判別できる費目が必要 |
| 食費は使いたいが、ほかは節約したい | 食費以外をしっかり管理すればOK |
| 使うところは使い、メリハリをつけたい | 節約する費目と、使っていい費目を分ける |
わが家の目的は、表のいちばん下です。
「基礎生活費」と「ゆとり費」に分ける
この分け方は、自分で考えたものではありません。リベ大(リベラルアーツ大学)のYouTubeで知りました。5年ほど前のことです。
それまでは、市販の家計簿の費目をそのまま使っていました。試行錯誤の連続でした。
基礎生活費は、生きるために必要最低限のお金です。 住まい、食べるもの、日用品。なくなったら暮らせません。
ゆとり費は、なくても死なないけれど、あると生活が豊かになるお金です。 旅行、趣味、美容院。
基礎生活費が低いほど、万が一、病気や事故で働けなくなったときに、手元の資金で長く暮らせます。
わたし自身、体調を崩して仕事を辞めたことがあります。だから、ここは大事にしています。
同じ費目でも、支出の性質で分けます
ここが、いちばんの肝です。
市販の家計簿は「食費」「被服費」と、費目の名前で分けます。この方法は違います。同じ費目でも、支出の性質で分けます。
| 費目 | 基礎生活費に入れるもの | ゆとり費に入れるもの |
|---|---|---|
| 食費 | 基本的な食事 | 心を豊かにする食事 |
| サブスク | 生活に欠かせないもの | 生活を豊かにするもの |
| 被服 | 必要最低限のもの | オシャレなもの |
| 子どもの費用 | 学校に関するもの | 習いごとなど |
同じ「食費」でも、家で食べるごはんと、家族で行く外食では意味が違います。前者は削れません。後者は調整できます。
どちらに入れるかは、その人の価値観で変わります。正解はありません。
予算は「4つの箱」で立てる
分けたら、次は予算です。
基礎生活費とゆとり費を、それぞれ毎月払うものと不定期に払うものに分けます。これで箱が4つできます。
| 箱 | 中身の例 | ひとことで言うと |
|---|---|---|
| 1 基礎生活費/月予算 | 住居、光熱費、食費、日用品 | 生活するのに絶対必要 |
| 2 基礎生活費/年予算 | 税金、家電、家具、病院、最低限の洋服 | 毎月は払わない、必要なコスト |
| 3 ゆとり費/月予算 | 保険、美容院、交際費、趣味 | あればハッピーになる |
| 4 ゆとり費/年予算 | 旅行、冠婚葬祭、プレゼント、ぜいたくな洋服 | 時々発生するぜいたく費用 |
大事なのは、2と4です。
毎月出ていくお金(1と3)は、家計簿をつけていれば見えてきます。ところが、不定期の支出は、月ごとに見ていても現れません。
車検は2年に1回。税金は年に何回か。旅行や家電の買い替えは、いつ来るか読めません。
「今月は赤字だった」の原因は、たいてい2と4にあります。
不定期のものは、年で予算を組む
だから、2と4は月ではなく年で予算を立てます。
1年でいくらかかるかを見積もって、12で割って毎月積み立てておく。こうしておけば、車検の月にあわてません。
抜け漏れを防ぐ「4つの敵」
年の予算を組むときは、1年分の支出を洗い出す必要があります。ここで使えるのが、リベ大の「家計管理〜4つの敵〜」という考え方です。
支出を、支払いのタイミングで4つに分けます。
| 固定費 | 変動費 | |
|---|---|---|
| 毎月 | 敵1:住居、光熱費、通信、保険、習いごと、サブスク | 敵2:食費、日用品、被服、美容、交通 |
| 不定期 | 敵3:税金、火災保険、自動車保険、年会費、車検 | 敵4:家電、家具、車、旅行、冠婚葬祭、引っ越し |
この考え方は、わたしが家計管理を学んだあとに出てきたものです。すでに基礎生活費とゆとり費で分けていたので、そこに自分流に落とし込んで使っています。
具体的には、敵3と敵4を「特別支出」としてまとめて、マネーフォワードで管理しています。
わが家の費目分け(マネーフォワードの設定)
マネーフォワードの初期設定では、費目が18個もありました。多すぎると、判断にも整理にも時間がかかってしまいます。
そこで、大項目は5つに絞りました。
| 大項目 | 中項目 |
|---|---|
| 住宅 | 水道光熱費、通信費(サブスク含む)、子ども基礎費(固定) |
| 食費 | 食費 |
| 衣服・美容 | 日用品、車関係、医療、子ども基礎費(変動) |
| 趣味・娯楽 | レジャー費、オシャレ費、子どもゆとり費 |
| その他 | 敵3の特別支出、敵4の特別支出 |
大項目が5つなので、円グラフも5色になります。分類としては3つです。
| 円グラフの色 | 分類 |
|---|---|
| 住宅・食費・衣服・美容(3色) | 基礎生活費 |
| 趣味・娯楽(1色) | ゆとり費 |
| その他(1色) | 特別支出(敵3・敵4の不定期なもの) |
基礎生活費は、3色を合計すれば出ます。 アプリを開けば、割合がすぐ見えます。
色を5つに分けているのには、理由があります。合計だけでなく、「今月の食費はいくらだったか」まで色ごとに見たいからです。
特別支出だけ、色を分けている理由
特別支出も、本来は基礎生活費に入ります。 それでも、色は分けています。理由があります。
不定期の支出は、どの月にいくらかかるか分かりません。ですので、予算のうえでは月5万円というように、あらかじめ基礎生活費に組み込んでおきます。
ところが、マネーフォワードは実際に支払った月に計上されます。車検と税金が重なった月は、円グラフの基礎生活費が突出してしまいます。
それを見て「今月は使いすぎた」と思っても、意味がありません。もともと積み立ててあったお金だからです。
だから、特別支出だけ色を分けています。こうしておけば、月5万円なら年間60万円の予算に収まったかどうかを、1年で集計して確かめられます。
そして、この基礎生活費が、生活防衛資金の1か月分にあたる金額です。
もうひとつ、決めごとがあります。無駄づかいかどうかの判断と改善は、1つの費目の中だけで行う。 あちこち見比べなくていいので、毎月の見直しが早く終わります。
設定は一度きり。あとは自動で分類されます
この費目分けの手間は、最初の設定だけです。
一度決めてしまえば、毎月の支出はマネーフォワードが自動で分類してくれます。毎回どの費目か迷う、ということがなくなります。
だから、時間をかけるのは最初だけで大丈夫です。
いまは、中学生と小学生の子ども2人の4人家族です。子どもが大きくなって金額は変わりましたが、この形にしてからは、分け方そのものは変えていません。
予算の決め方:基本給の8割から、基礎生活費を引く
ここが、いちばん具体的なところです。
すべての支出を、基本給の8割以内におさめる。残りの2割は、貯蓄と投資に回す。 これがリベ大の基準です。
ここでいう基本給に、残業代とボーナスは入れません。月によって変わるものを土台にすると、予算がぶれてしまうからです。毎月かならず入ってくる分だけで考えます。
ここから、使っていい金額が出ます。
基本給の8割 − 基礎生活費 = ゆとり費
基礎生活費は、生きるために必要な額です。簡単には削れません。ですので、8割から基礎生活費を引いた残りが、いまを楽しむために使えるお金になります。
なお、ここでいう基礎生活費には、さきほどの特別支出の積立分も入れます。
この式のいいところは、上限がはっきりすることです。
節約ばかりになって、将来にお金を送りすぎると、いまの生活が楽しめません。今と未来のバランスが大事だと思っています。
ゆとり費の予算を把握して、その範囲で使う。そうすれば、うしろめたさなく使えます。
なお、リベ大では最近、この基準が8割から9割に見直されたと聞いています。節約しすぎて、使えなくなってしまう人が多いからだそうです。
海外に来て、この費目分けはどうなったか
ここからが、3年前には書けなかった話です。
結論から書きます。日本の口座はそのまま。海外の口座は、分けるのをやめました。
日本の口座は、いまも同じ費目のままです
日本の口座から出ていくお金は、いまも同じ費目分けで見ています。新しい費目は、ひとつも足していません。
住む国が変わっても、この2分類は壊れませんでした。
海外の口座は、家計簿アプリと連携できません
変わったのは、海外の口座のほうです。
海外の銀行は、日本の家計簿アプリとつながりません。 自動では取り込めません。
そのかわり、現地の銀行のアプリで、月ごとの収入と支出の合計が簡単に見られます。1件ずつ数える手間はありません。
ただ、内訳を細かく分類する機能はありません。費目に分けることは、あきらめました。
そのかわり、総額はきれいに出ます
分類はできなくなりましたが、意外なことに、総額はむしろ正確になりました。
理由は、支払い方法にあります。
中国では、支払いがほぼすべてキャッシュレスです。わが家もアリペイとWeChatだけで暮らしていて、現金は驚くほど使いません。
現金の出番は、修学旅行に子どもが持っていくおこづかいくらいです。
- 学校の集金 … キャッシュレス
- 習いごとの月謝(日本よりかなり高いです) … キャッシュレス
- 友達との割り勘 … WeChatで請求したり、送金したり
- 子どものおこづかい … WeChatで送金
そして、これらはすべて1つの銀行口座から引き落とされます。
つまり、その口座の支出を合計すれば、そのままその月の支出になります。 数え漏れが起きません。
そこから、会社が負担してくれる分を差し引きます。授業料や通学バスの代金は、いったんこちらが払って、あとから戻ってくるからです。これを引かずに入れると、支出が実際より多く見えてしまいます。
口座の合計から、会社負担分を引く。 これが、その月の実質の負担額です。
現金払いが多かった日本にいたころより、総額の精度は上がりました。内訳は分からないのに、合計は正確。不思議な感じがします。
いまは「抑える」ためではなく、「把握する」ために見ています
日本と海外を合わせた全体は、ライフプラン表で合算して見ています。
ここで、はっきりさせておきたいことがあります。いまこの数字を見ているのは、支出を抑えるためではありません。いくら使ったかを知るためです。
海外での暮らしは、日本ではできない経験がたくさんあります。わたしは、いまは使うフェーズだと考えています。
資産が実際に大きくなってきたことで、価値観も変わってきました。子どもたちと一緒に過ごせる時間を大切にして、いまを楽しみたい。 そう思うようになりました。
ただし、だらだらとムダづかいをする、という意味ではありません。使うところは使って、締めるところは締める。 メリハリのある遣い方をしたいと思っています。
この記事のはじめに、わが家の目的は「使うところは使い、メリハリをつけたい」だと書きました。そこは、海外に来ても変わっていません。
だから、内訳が出ないことを無理に何とかしようとはしませんでした。分けられないものは、分けようとしない。 3年やってみた、いまの結論です。
家計簿アプリの役割が、変わりました
マネーフォワードは、いまも使っています。円グラフの色で基礎生活費が分かるようにしているところも、そのままです。
ただ、海外では、この円グラフがあまり参考になりません。 生活のバランスが日本にいたころと違いすぎて、割合を見ても判断材料にならないのです。
いま何に使っているかというと、こちらです。
- 銀行口座と証券口座を、まとめて見る
- カードの引き落としに、口座の残高が足りているかを確認する
- 足りないときに、どの口座から動かすかを考える
とくに大事なのが、2つめです。
こちらの生活では、クレジットカードをほとんど使いません。日常の買い物では出番がないのです。
ところが、一時帰国と海外旅行のときだけ、高額の決済が入ります。航空券や宿の代金は、まとめて大きな金額になります。
普段は動かないカードに、年に何度か大きな請求が来る。だから、引き落とし日の前に残高を確かめる必要があります。
支出を分類する道具から、口座を管理する道具に変わりました。 用途が変わっただけで、手放していません。
駐在で消えた費目と、増えた費目
実際に、何がなくなって何が増えたのかを書きます。
| 費目 | |
|---|---|
| 消えた | 家賃、車に関する費用、医療費 |
| 増えた | VPN、通信費(子どもも必要になり4人分)、一時帰国の航空券、修学旅行代、外食、旅行 |
通信費は、家族4人分になりました。 子どももスマホが必要になったからです。
一時帰国の航空券は、大きな出費です。年に2回帰るうち、1回分は自己負担です。
修学旅行代は、日本の学校より高いと思います。 一括で約9万円でした。宿泊先が、日本でも名前を知られている高級ホテルだったからです。日本の修学旅行では、なかなかない話だと思います。
そして外食と旅行の費用が、格段に増えました。
海外の支出は、分けていません
具体的な金額はここには書きませんが、日本にいたころより、はっきり増えました。月ごとの幅も大きく、少ない月と多い月では1.5倍以上違います。
これを基礎生活費とゆとり費に分けていません。全部を変動費として見ています。
なぜ分けないのか。分けても、判断に使えないからです。家賃も車もないのに支出は増えている。この状態で「基礎生活費が何%」と出しても、帰国後の参考になりません。
そして、いまは使うと決めている時期です。上限を決めて締めるより、いくら使ったかを把握できていれば十分だと考えています。
それでも、この分け方を手放さない理由
海外では使えていないのに、なぜ手放さないのか。
帰国したら、また分けられるようになるからです。
日本に帰れば、車が戻ってきます。そして、家賃の負担が大きくなります。ほかにも増えるものがあると思います。
そのとき比べる相手は、日本にいたころの自分の家計です。
同じ分け方で記録が残っていれば、何がどう変わったのかが、すぐ分かります。ゼロから作り直す必要もありません。
海外にいる3年間、この分け方は出番がありませんでした。それでも、やめずに持っています。
赴任前に家計がどう変わったかは、こちらに書いています。
→ 海外赴任が決まったら家計はどう変わる?1年かけて準備して、それでも忘れた1つのこと
帰国後に何がどう変わるかは、こちらです。
→ 本帰国の家計、何から見積もる?手取りが「2段階」で下がる仕組みと項目リスト
まとめ
家計簿の費目分けで大事なことを、5つにまとめます。
- 費目より先に、目的を決める。 目的が変われば、必要な費目も変わります。人によって費目が違っていいのは、そのためです
- 線は2本引く。 1本目は「なくても生きていけるか」(基礎生活費とゆとり費)。2本目は「毎月か、不定期か」。同じ費目でも、支出の性質で分けます
- 予算は式で出す。 基本給の8割から基礎生活費を引いた残りが、ゆとり費です。不定期の支出は年で見積もって、12で割って積み立てます
- 手間がかかるのは、最初の設定だけ。 一度決めれば、あとは毎月自動で分類されます
- 分けられない時期は、総額を把握できていれば十分。 無理に分類しなくても、家計管理は続けられます
14年つけてきて思うのは、続けられる形がいちばん強いということです。
細かければいい、ざっくりでいい、という話ではありません。自分が知りたいことが分かる形になっているか。 そこだけだと思います。
ご家庭に合った分け方が見つかりますように。
家計のこと、一緒に整理しませんか
初回のご相談は5,000円です。お問い合わせの時点では費用は発生しません。記事の感想やご質問だけでも大丈夫です。
※本記事は2026年9月時点の、わが家の家計管理にもとづいています。費目分けに正解はありません。ご家庭の状況に合わせてお考えください。
